他店との差別化、独自性、求めている商品がなかなか仕入できないなどがあってオリジナル商品を作りました。
キャラクター
グラフィックデザイナーの友達に頼んで店のキャラクターを作ってもらいました。そのキャラクターをプリントしたレディース、キッズのTシャツ、トレーナー、帆布のトートバッグを作成しました。
ターゲットは雑貨好きの主婦、子供とおそろいです。
オリジナルのブランドネームを縫い付けて本格的です。販促として購入してくれたお客さんにはキャラクターのポストカードをプレゼント。
Tシャツ、トレーナーはFruit of the Loom、トートバッグはどこのか忘れたけど無地のインポート品。知り合いの輸入業者にたのんで輸入してもらいました。
大変だったのが、ダイレクト輸入なのでカートン単位で発注しなければいけなかったこと。
色別、サイズ別に発注すると1店舗で売るには結構おおきな数量でした。
(現在では、国内の業者が在庫を管理していてもっと少ない単位で仕入できると思います。)
プリント代金も数量が少ないため、どうしても割高になってしまいます。
版代は本来プリント料金に含めて償却できるのですが、版代とプリント料金を別々にしてもらいました。柄を多くして、いろんなアイテムに使い回しすることで版代の償却と1品番の在庫数量を押さえるようにしました。
それでも追加しながら2年ぐらいは売りました。
ただコスト面の採算を考えると、新しく柄を追加するなどむずかしかったので売り切って終了。
プリントTシャツ
本業のアパレル企画業でやっていた仕事を活かしてIllustratorでオリジナルTシャツ用のプリント柄を作成しました。ボディ(プリントをのせる原版:無地)のTシャツはレディースの国内メーカーが作成していたものを工場から分けてもらいました。
インポートにはない素材感とサイズ感が良かったです。
メンズはFruit of the Loomなどのインポートを使用。ROTHCO(ロスコ)のカモフラージュTなどにロゴをプリントしたりもしました。
いずれもオリジナルのブランドタグとピスネームをつけました。
プリントゴッコを使用して自分でプリントしました。柄を多くして1柄の数量を少なくできたので在庫管理がうまくいきました。
売れたら追加でまた自分でプリントです。
版の作成からプリントまで手作業なのでかなりの手間でした。
版のスクリーンメッシュの費用がけっこう高かったのと、あまり高く売れそうな出来映えでなかったこともあって採算は厳しかったです。
タイダイカットソー
メーカー名は忘れましたが、MEDE IN USAのフライスのキャミソールとTシャツ(レディース)を自分で製品染めしました。
インポート商品の雰囲気とオーガニックな風合いが良く、実際にアパレル経由で他店のインポートショップでも売っていた商品です。
カートン単位(白1色)が仕入ロットだったので、数量が多かったですがいろんな色を染めて対応。これも売れる色を自分で追加できるのでロスが少なかったです。
市販の染料の「ダイロン」を使って洗濯機で染めていました。段染めしたり、輪ゴムでしばってサークル状の模様を作ったり… 。
製品染めはTシャツなどの重量によって染められる染料の量が変わってくるのでなるべく軽いモノの方がコストを押さえることができます。
例えば同じ染料の量として、メンズのTシャツを2〜3枚染められればフライスならば5〜6枚染めることができます。
リメイクトートバッグ
オリジナルのリメイクトートバッグ。リバーシブル(裏表)仕様です。
古着を分解して新品の布わく(布生地)と組み合わせて作成。
古着はTシャツとスウェットをカートン単位でアメリカから輸入したモノを使用。布生地は生地屋で購入。使う古着を指定した設計図を作って、個人の方に縫ってもらいました。
かなり縫製のうまい方だったので、思ったとおりの完成度の高い商品ができあがりました。ただ縫製工賃のことがあってあまり凝ったモノは作ることはできず、なるべく簡単なモノをお願いしました。
リメイクもベトナム製などが少しずつ入ってきて頃で市場価格を気にして値段をつけていたので、原価からするとかなり安く売ってしまったと思います。また、自分の店だけしか売る場所がなかったので売れる数量が少なく採算もあまりとれませんでした。
現在のようにネットショップで販売するという手段があれば良かったのに、当時はまだまだなく今思うと残念です。せっかくオリジナルとしていい完成度だったのに、育てることができずに反省!!!
オリジナルのリメイクリバーシブルトートバッグの作成方法についてはこちらでも詳しく説明しています。↓
古着のTシャツ・スウェットをリメイクしたトートバッグの作り方
その他にも古着のスウェットやTシャツをリメイクしてスカートやチューブトップを作成して販売していました。
写真が残ってないので残念ですが、なかなかの出来栄えで、結構売れました。
まとめ
現在ではオリジナル商品やコラボ(別注)商品は珍しくなくなっていますが、当時はまだまだありませんでした。
大量生産でコストを下げる考えのほうが優先されていました。その後バブルが崩壊して売れる数量が減って、独自性を求める動きとして増えたと思います。
店舗数が多い店舗でオリジナル商品を作ることは簡単ですが、個人商店ではロットの問題、コスト面、在庫、採算を考えるととてもむずかしいことです。私の店のオリジナル商品でも、昔付き合いの合った業者さんがいたからこそ作ることができました。
最初から業者に頼むことを考えずに、いろんなアイデアを出して手作りから始めてみるのもいいかと思います。