時代の流れとともにコンセプトも変化して商品構成と仕入先も変わっていきました。
コンセプトと商品の移り変わり
最初のコンセプト:「おしゃれな生活雑貨」「フレンチ雑貨」の商品構成
在庫資金があまりないので、種類が多く品揃えが必要な商品は負けてしまうので単品勝負です。
- DURALEX(デュラレックス)のコップなどのキッチン雑貨、バスグッズ、アロマグッズ、ネイルなど当時女性に人気のある商品
- ギフト用のバスグッズ、アメリカの洗剤、アロマグッズ
- ポストカード、ステーショナリー、メモ帳
- ピアス、イヤリング、指輪などのアクセサリー
- 企画業の得意先から仕入したTシャツなどのアパレル、靴下、タオルなど
※今では考えられないことですが、Tシャツなどカジュアルなカットソーなどはメンズメーカーの商品をメンズショップで女性客が買うのが普通でした。
サイズもメンズサイズで男物を大きめに着るのがあたりまえでした。
多くのメンズショップ、メンズブランドが女性客の購入を売上のあてにしていた時代です。
アパレル企画業はメンズのニット・カットソーの専業だった為、ボトムスなどのトータルでの知識・経験がなかったのと資金面でも大変だったので、トップス、Tシャツなどの軽衣料になりました。
※トータルで衣料を扱うと品揃えで初期投資できる資金がかなり必要です。
売れないとお金にならないので…。
ほとんどの場合、最初の仕入は現金が常識です。
2つ目のコンセプト:「おもちや箱をひっくりかえしたような?」「アメリカン雑貨+服」の商品構成
このころからコンセプトがあやふやになっています。
言い方を変えれば自分の感性に合ったもの、好きな物、かっこいいと思ったモノを仕入するといいふうに解釈!
雑貨ブームまっただなかで実用的でなくてもかっこいい、おもしろい、かわいいければ売れていきました。
アメリカン雑貨、おもしろ雑貨、インテリア雑貨、中国雑貨、ジャンルにとらわれず自分がいいと思ったモノ…。
ヴィンテージTOY、フィギュア、アンティークUSED…。
アメカジのアパレル(メンズ、オリジナル)、古着、レディースアパレル、小物、バッグ…。
アクセサリー…。
雑貨以外に衣料品、ファッション小物、バッグのウェイトがかなり多くなっています。
3つ目のコンセプト:「アウトレットのある雑貨屋」の商品構成
もう完全に雑貨と衣料品のウェイトが逆転しています。
ある時企画業のお客さんから頼まれて仕入した少しのサンプル商品を販売したところ、すぐに売り切れました。
サンプル商品とはアパレルが工場での本生産前に確認のために作る見本品です。
ほとんど完成品のモノもあれば修正が必要なモノもあります。これに手応えを得て本格的にアウトレットを扱うようになりました。
アウトレット以外のレディース商品はアウトレットだけだとバッタ屋みたいな雰囲気になるのでイメージアップの為に新品の商品を置きました。
イメージ効果はあるのですが、実際利益が出たのはアウトレットです。
でもその相乗効果でアウトレットも売れたと思います。(比較ができる。よりアウトレットが良く見える効果。)
アウトレットは衣料品のサンプル商品、キズ物…。
レディースのアウター、トップス、ボトム(新品)…。
雑貨屋においてもいいようなカジュアルなアパレルです。
アクセサリー、リュック、バッグ、靴下などの小物…。
このころから、以前売れたような使い道がないけどおもしろいなどの雑貨が売れなくなり実用的な服飾雑貨がかなり多くなりました。
他の雑貨店でもアパレル(軽衣料)、服飾雑貨を取り扱う店が爆発的に増えました。
雑貨以外で売上をあげないとやっていけなくなりました。
最終的にはアウトレットとネットショップで扱っているリュックが主体になりました。
バブルがはじけてより実用的なモノ、価格の安いモノを求めて価値観が大きくかわりました。
フィギュアなど趣味的な雑貨はマニアにしか売れない…。
インテリア雑貨などもいくらかっこいよくても値段が安くなくては売れない…。
価格が非常に大切で必要なモノしか買わない非常にきびしい時代に突入しました。