雑貨屋を開業してしばらくした頃から、広告や様々な販促を思いつきました。
ただ、お客さんを待っているだけではダメなのでと思ってやってみたのですが、なかなか難しい…。
やってみた広告と販促について、効果と反省をまとめてみました。
やってみた広告、販促の効果と失敗
新聞折り込み広告
商店街のように買い物に人が集まってくるような商業立地ではありませんでした。
通りがかりだけの人だけでなく、もう少し広い地域の人にもお店を知ってもらおうと新聞の折り込みチラシを計画しました。
幸いにも広告デザイン会社をやっている友人がいたので、事前にいろいろ聞くことができました。
もちろんチラシの制作(デザインと印刷)を頼みました。
つれ価格で快く引き受けてくれました。
他のチラシにまぎれないように違いを出して目立つようにいけなかったので、商品の雑貨を写真ではなくイラストで描いてもらうことになりました。
個性的な独特のタッチで描かれた雑貨のイラストはとてもいい雰囲気に仕上がりました。
印刷は10000部ぐらい刷ってもらいました。
8割ぐらいを新聞織り込みにして残りを自分でポスティングしました。
印刷は部数が多ければ多いほど、一枚当りの単価は安くなります。色数は多くなればなるほど高くなります。
大きさも大きくなればなるほど高くなります。
折り込みチラシは店から一番近い新聞販売店に持ち込みました。
配ったもらいたい前日にお昼ごろまでに持ち込めばオッケーだったと思います。
サイズによって折り込み料金は違いますが、一枚2.5円ぐらい?地域ごとに配布数が決まっているので、配布してほしいエリアを選びます。
それによってトータルの配布数が決まります。
チラシを置いて現金で支払いしました。
(※新聞折り込み広告で検索すれば地域ごとの料金表などもでてきます。)
チラシを見てどのくらい来店してくれるのかを見るためクーポンをつけました。
残念ながらあまり多くなかったです。
セールなどのイベントに合わせたりしてチラシにデザイン、配布地域を変えて1年ぐらい続けました。
デザイン制作費、印刷代、折り込み料金を合わせて一回、10万円前後かかりました。
小さな個人商店では大きな負担に!
店を知ってもらうための投資とはいえ、小さな個人商店には大きな負担になりました。
投資にみあうだけの効果があまりでなかったので、長く続けることは困難でした。
ただ来店しなくてもなんかあそこに雑貨屋があるらしいということを知ってもらったり、広告を出しているということでイメージUPにはつながったのではと思います。
チラシ制作を友人にたのんだのでデザイン費用を押さえれたのですが、通常ではもっとかかるはずです。
なかなか個人商店では広告に見合う効果はきびしいと思います。
店作りを優先して、無料で逆取材を受けるようなことを考えたほうがいいかもしれません。
ポイントカード
以前からお客さんから「ポイントカードはないの?」ってよく聞かれてました。
妻からも女の人はポイントカードをものすごくためていたりするので、早くつくってよ!って言われてました。
男性はどうもその辺が鈍感です。
私ももらってもそのまんまにしていてためた経験がありませんので消極的でした。
来店してくれるお客さんのほとんどがアウトレット目当ての女性客になってきたことと売上が停滞してきたこともあって重い腰をあげてポイントカードを作ることになりました。
妻や子供がもっているいろんなお店のポイントカードを見せてもらって研究しました。
どうせ作るならお客さんに喜んでたくさん使ってもらえるようなポイントカードにしよう!
自分の店の商品単価、平均客単価、来店頻度を考え、割引率をきめました。
期限もありません。
500円でひとつポイントのハンコを押します。
ハンコが20個たまると500円の割引券として、次回の買い物時に使えるようにしました。
1万円買ってもらうと、500円の割引率です。このへんは他のポイントカードよりお得に作ったつもりです。
よくありますよね!
もらったけど絶対にたまらなそうなポイントカード。
ものすごく買わないといけなかったり、せっかく頑張ってためたのに期限が切れてしまったり、
たくさん買った割には還元率がすくなかたたり、短期間にものすごく買わないといけないようなあまりにも期限の短いポイントカード…。
アウトレットを始めてから常連さんが増えました。
女性客の心理は「たくさん買う人も、ちょっとしか買わない人も扱いは一緒なの?」
「こんだけいつも買ってるのだからなにかおまけしてよ!」
この心理に答えるのがポイントカードでした。
効果はてきめんでした。
たくさん買ってくれたお客さんが、ポイントカードの割引でさらにお得に感じてもらえました。
満足感を得てまたためようという気持ちになってもらえました。
少しずつまた売上が回復していきました。
ラッピングサービス
雑貨店ではプレゼントの購入も多いのでラッピングサービスが必須です。
開店当時はラッピングサービスをしていませんでした。
自分がいくような他の雑貨店(男性客も多い)などでも「ラッピングはしていません」と書かれた張り紙が多く見られたので、必要ないと思っていました。
自分でもお店でラッピングを頼んだ経験がありませんでした。
しかし女性のお客さんからしだいに会計時に「ラッピングはできますか?」と聞かれることが多くなってきました。
小学生~高校生ぐらいの子供がいる家庭はわかりやすいと思いますが、女の子にはプレゼント交換という習慣があるようです。
大人になっても親しい間柄では続けている方が多いのを知りました。
ラッピングをはじめることにしました。
子供や妻が他の雑貨店で友達にあげる為に買ったプレゼントだったり、もらったプレゼントのラッピングを参考にしました。
雑貨店なので商品を入れたプレゼント用の紙袋のリボンを貼付ける簡易ラッピングにしました。
袋に入らない大きめの箱ものは包装紙でつつんでリボンを貼ります。
そのままでは渡せないので大きめの手提げ袋にいれます。
- 小袋1…アクセサリー、小物雑貨
- 小袋2…小物雑貨
- 中袋1…小物雑貨
- 中袋2…雑貨
- 大袋1…雑貨、服飾雑貨
- 大袋2…雑貨、衣料品、バッグ
- 包装紙…箱もの
※商品に合わせてさまざまな大きさの袋を用意しておきます。
リボンは巻いてあるものを切って一つずつ折り曲げて作りました。
オリジナルのデザインで作ったプレゼント用のシールを貼ってリボンをとめました。
紙袋、包装紙、リボンは店舗用品の店で購入しました。
紙袋は紙質、色ごとにいろんなサイズが一つのシリーズでそろえることができます。
リボンもすでに既製品でカタチになっているものもあります。
プレゼント用のシールもいろんなデザインがありますので、お店にイメージに合わせて選ぶことができます。
手間もコストもかかるので簡単ではないのですが、ラッピングは非常に大切なサービスです。
「このラッピングかわいい!」って言ってもらえれば、リピーターになってもらえる可能性があります。
店内にはラッピングの見本を置いてプレゼントを探しにきたお客さんにアピールしておきましょう。
できるだけこだわったオリジナルのラッピングはお店の魅力のひとつになります。
雑誌・地方新聞・タウン誌・求人誌・ネット広告
『〇〇地域のおしゃれな雑貨店』『近くのかわいい雑貨屋特集』『おしゃれ雑貨店MAP』などの
特集を来月号で組むので「ぜひ、お宅のお店を掲載したいのですが!」という感じで電話、訪問の営業です。
『ネット通販で買えるかわいい雑貨のお店』の特集を組んだけど、急にキャンセルが出たので一枠残っています。
締め切りまじかでいいお店がなかなか見つからなかったところ、お宅のネットショップを拝見しました。
通常の半額の料金でいいので、どうでしょうか?…地域に関係のない全国誌or地方誌
『この地域でかわいい雑貨屋をさがしていました。ぜび掲載したい』…タウン誌
一こまあたり(1ページの中の一こま)の掲載料は、フリーペーパーだと数千円、タウン誌、地方紙だと数万円、全国誌になると数十万円と高額だった記憶があります。
掲載させてほしいという言い回しから最初は無料かなと思いますが、よっぽどの有名店か人気店でないかぎり世間は甘くありません。
開店して少したった頃、3県ぐらいにわたる広域をカバーしてしている発行部数の多いタウン誌の営業の人が訪ねてきました。
自分の店のある地域の特集を組むので、掲載しませんか?ということでした。
知っていた雑誌ということもあって、掲載してみることにしました。
1ページを何分割にしたその中の一こまです。
小さな写真と店の短い紹介分(文字制限有り)に1ヶ月間有効の割引クーポンです。
結構有名な雑誌だったので多少期待していたのですが、結果は散々。クーポンを持って来店してくれた人は2~3人でした。
もちろん大赤字です。
ただやってみないとなにごともわかりませんので、いい勉強になりました。
特別な商品を売っているわけではないので、『ほしい特別な物がないとわざわざ来ない』これが現実です。
インターネットがまだ普及してなかった頃ですが、地域の人気店を集めたサイトを作っているという会社が訪ねてきました。
『近くの駅で近くで人気のあるお店のアンケートを女子高生にとったら、圧倒的にお宅のお店の名前を言う子が多かった』からぜび掲載したい。
一瞬ただなのかなーと思いますが、これも違います。
新規立ち上げなので、特別に1口2万円でどうですか?だって。
これからはネットだ!なんて思っていたから、すんなりOK。
その後言われたとおりに2~3ヶ月してサイトはアップされ、連絡もきました。
しかし一年も立たない内に1通の封書が弁護士から届きました。
その会社が破産宣告したので、債権者会議と裁判の日時の連絡でした。
2万円は債権放棄して、サイトは消滅していました。
知識がないというのは怖いことですね。
広告効果のあるサイトであるかどうかもわからず、ただネットという言葉だけで簡単に信用してしまいました。